『グランド・ブダペスト・ホテル』
公開初日のレイトショーに駆け込みました。
大好きウェス・アンダーソン監督の新作!
なんだか世間では大・絶・賛らしく・・
わたし、戸惑う。
面白かった?と聞かれると、
もう最高だったよ!
まずはセット。これでもかってくらい華やかだしカラフルだし、色使いとかいちいちツボなんだよねー!
衣装もさ、囚人服をあそこまでキュートにまとめれるのはさすがウェス・アンダーソンだね。
あと言わずもがな、出演者がこれでもかってくらい豪華だし!
ビル・マーレイとか(大好き)オーウェン・ウィルソン、その他主役級の俳優がチョイ役!贅沢!
ティルダ・スウィントンのメイクはすごいよー!
あとはカメラワーク。お馴染みの横移動にはにやにやしちゃったねー。
俳優の立ち位置とかがいちいちキマってて、どの場面を切っても絵になるのはさすが!
くらいのことはぺらぺら1時間くらい話せますが、
『ストーリーはどの辺が面白かった?』とか聞かれると、
え?うん、テンポが過去最高にいいし、コミカルだし・・
ウィレム・デフォーの殺し屋っぷりとか、エイドリアン・ブロディの顔からにじみ出る貫録とか・・(結局配役の話)
ってなっちゃう。
メッセージ性とか特に求めてないしなぁ。
クスッと笑える要素は多々あっても、正真正銘笑えるコメディです!!ってわけでもないし。
やっぱり絶賛ポイントが "芸術的センスの良さ" ってとこに集中しちゃう。
それはそれで充分な魅力要素だしみんなも認めてる部分ではあると思うんですが、
そういうところに固執しちゃって、肝心なストーリーに目が向けれてない、という自分になんだか納得いかないのです。
で、ストーリーが面白かったか否か、自分の中でも消化できてない時点でのわたしの評価は、
最高かよ!!!!です。
だってさ、もうワクワクしっぱなしの心躍りっぱなしなんだもんーー
ずるいわウェス・アンダーソン、こんなの好きに決まってんじゃん!
みんなの絶賛っぷりに戸惑うのは、
みんな、しっかりストーリーをみて素晴らしいって言ってるのかな・・
わたし、こんな薄っぺらい理由で最高!とか言ってていいのかな・・
っていうもじもじした不安からくる戸惑い。
自分の感性とか全然自信ない。
とにかく呑み込みが遅い映画弱者なゆえ、
え?ヒゲもじゃオーナーの若かりし頃はどれなの?
ってなるくらい THE・いっぱいいっぱい でした。
わーーこの絵ヅラ、最高!わーーでも字幕読まなきゃー!って。
だって人種変わってるからさ・・。
で、あーーこの表面しか見れてないわたし、置いてきぼり・・!って感じてるところに、
町山さん登場で、見方が変わった。
やっぱりあの検問シーンには意味があった。
作品のバックグラウンドに、深い闇の時代背景や皮肉が散りばめられてた!
シュテファン・ツヴァイク、恥ずかしながら初めて知りました。
もう詳しくは町山さんのこれ(http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20140604)読むか、
これ(https://www.youtube.com/watch?v=pLTgK2W75iM)聞いて!
一方、こちらはテンション低め感想ブログ。
この方の反対側に振り切れちゃってる、
『これは、ウェス・アンダーソンがもともと好きな人にはきっとたまらない』人はまさにわたしです。
http://fragile.mdma.boo.jp/?eid=1065680
一番すきなシーンは、とあるたくさんの人が代わる代わる出てくるところ。
その撮り方もほんとおしゃれ!
おしゃれって言葉使いたくないけど、おしゃれなんだもんなー。
この絶妙なバランスと色使い、最高だな。
ベルボーイ二人がちょっっっと歪んで立つこの構図!
囚人服がこんなに可愛い。
劇場でもう一回観よう。