『スプリング・ブレイカーズ』
繊細な話だったなーー。
もっとはじけた大学生のキャッキャしてる映画かと思いきや。
わたしたちは他と違う。
もっとなにかできるはず。
今が楽しければそれでいい。
そんな願望と欲望で巻き起こる、負の連鎖とすれ違い。
家族に電話してるシーンが本当に切ない。
やっと自分の居場所を見つけたのって言ってはいるけど、すごく淋しそう。
確かにその輪の中にいれば最高に楽しい。
でもふっと我に返った時の自分が虚しい。
作中、ずーーーっと虚無感が漂ってる。
それは彼女たちの複雑な"こじらせてる"感情を、理解・経験してきた大人が作ったからだろう。
観ている大人のわたしたちも然り。
きっと映画の中の彼女たちは、ほんとうにこれがすべてだと、本気で思っているに違いない。
ある意味、桐島っぽいのかな。
一見大胆に見えても、いろんな感情が巻き起こってる、静かな嵐のような映画でした。
誰かの『業務用スーパーで売ってる馬鹿みたいなサイズの肉で繊細な料理作るみたいな映画だった』
というツイートにceroの高城さんが『正解!』って返してたんだけど、
もうまさにまさに!それそれ!
あーそういう気のきいた例えができるようなユーモアさ、欲しい(結局自分のはなし)。