SHIROKUMA

だいたい自分用

『横道世之介』

 
 
あ~大学行っておけばよかったなぁ~。

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特にこれといって大きな出来事があるわけでもない。でも160分と長い。
それはこれでもかってくらい空気感や間を大事に魅せているゆえ。
会話も、もっと短い尺でスパッといけるよね?ってくらいダラダラした場面もあるけど、
現実の会話なんてこんな感じで相槌打ったり、ちゃちゃ入れたり、とりとめなかったり。


歯切れの悪い返事の多い世之介。でもなんかにやにやしてて憎めない。
途中からは彼に愛おしさ全開だったので、中盤の“あの”展開には『えぇぇぇ~そんなぁぁぁああ(涙)』ってなりました。
けどその“あの”サラッとたるや。
この映画をお涙頂戴ものに仕立てなかったところが、なぜかさらに愛おしさを加速させました。
そして観終わったあとの何とも言えない多幸感。
なぜかわかんないけど、なんかいいわぁって思わせるやつ。
平凡で、素朴で、愛おしい。


こういう“雰囲気系”が苦手な人も多いだろうけど、
この映画はなんか違うのよ。
さっきから なんか なんか 言ってますが、その なんか が何なのか分からん!


桐島と横道、共通して好きな部分は、会話のリアルさ。
映画じゃないみたいな、ふっつーの大学生の会話。
お風呂のシーンとか最高だったなぁ。
あの講義おもしろい?って、話の腰を折る感じ!しちゃうわー。

気合い入れすぎて違和感だらけなメイクになってる女の子に『・・・目、おしゃれだね』って!
あんたのその気の利いた発言がおしゃれだわ!

天真爛漫な吉高由里子がビーチボールにぴょんぴょん乗りながら『わたくしも行きますわ!』って、
かわいすぎんだろオイ!!!



全体的にユーモアと笑いとふんわりした雰囲気に包まれてますが、
同時に、すごーーーーく切なくなる映画でした。


あ、でもガソリンスタンドのくだりは別にいらなかったんじゃないかな、と思いました。


『横道世之介』予告編 - YouTube




【余談】
この映画を観終わった余韻とシャムキャッツのライブを初めて見たときの余韻がなんか似てる気がした。
見た目が頼りないちょっとダメな男子が、奮闘しながらも一生懸命に発散させてる感じ。
なんだかすごい温かい眼差しで見てしまうんだけど・・年ですかね?
 

 
シャムキャッツ - 「SUNNY」 Live Version - YouTube